下津井電鉄跡を歩く。2:風の道

 ここから廃線跡へと出発します。
 児島駅~下津井駅の間は倉敷市に払い下げされ、現在では『風の道』という名称で遊歩道として整備され、地元の方の生活道路、散歩道として活躍しています。
 児島駅のホームからこれから歩く行程に思いを馳せたものの、ホームと風の道は繋がっていないので一旦駅舎から出て回り込みます。
 ホームから出た先にも多少当時の面影が残されているのですが、僕たちが歩けるのは残念ながら線路が撤去された場所のみです。
(※現在は曜日が限られるものの、通行可能になっています)

 風の道へ入ると案内看板が二つあり、一つは下津井電鉄の歴史が記され、もう一つは風の道も含めた自然歩道を紹介しています。
 ところでこれは余談なのですが、風の道を歩く時は犬のフンに対する注意が必要です。
 犬の散歩にもよく活用されている為か、結構落ちています。風景に気を取られると惨劇が起こる危険性があるので、嗅覚を鋭く尖らせながら歩く必要があります。

 まず風の道で一番最初に感じるのは、道の細さでしょう。
 下津井電鉄で用いられていた電車はナローゲージといわれる車両だったそうで、現在の新幹線と比べると半分程度の大きさしかないとても小さな車両です。
 その為、家と家の間のごくわずかなスペースへ道が続いていきます。
 同じく廃線となった玉野市電の跡も歩いたことがありますが、それと比べても風の道は、とても細い道です。
 まるで生活の一部分として電車が溶け込んでいた様子が見て取れます。それだけに廃線になった日の朝は、さぞかし寂しかったんだろうな…なんて、そんなことを思いました。

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写真撮影:岡山の街角から


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