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神社の外観

『戦災跡を歩く2 金刀比羅神社』

残された傷跡


 岡山空襲の戦災の爪あとを今でも見れる場所には、寺社が多くあります。
 石で作られた灯籠等は戦火の中で傷つきながらも、建物のように焼け落ちることなく現在まで残されている為です。

 岡山市の駅前近くの野田屋町にもそんな遺構が残されています。

 ここは金刀比羅神社と言う小さな神社です。
 空襲の際に建物は焼失してしまい、現在の社殿は再建されたものですが、境内には今でも戦火で傷ついたままの灯籠や狛犬、手水舎が残されています。
手水舎灯篭
写真、左『手水舎』、右『灯籠』(クリックすると大きな写真が開きます)

空襲を感じる場所


 生々しく残されている傷跡を見ていると、まるでこの場所だけ戦時下のまま取り残されたような、不思議な感覚に陥ります。

 慌てふためきながら、避難場所を求めて逃げていく人々―。
 心のよりどころのはずだった神社が傷付き、燃え上がる様子を見て、心中はどれほど不安と恐怖に占められていた事でしょう。

 今、何に怯えることも無く日々を過ごせている幸せを、大切にしないといけないなと感じさせられた場所でした。


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写真:『金刀比羅神社』
写真撮影:岡山の街角から


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