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『まさかの大移動 笠岡市、遺体遺棄事件』

笠岡市の遺体遺棄事件とは


 2012年に岡野食品産業(現・岡野食品)の中四国事業部の倉庫で女性の遺体が見つかる事件が発生しました。(※現在は廃止され、跡地は更地)
 建物は元々は冷凍庫として使用されていましたが、事件発生時は使用されなくなり倉庫に転用されていました。

 犯人は女性と同居していた男性で、すぐに発覚して逮捕されました。
 被害女性も犯人もどちらも岡野食品産業の社員ではありません。しかし過去に出入り業者としてのパン生地を納品していた事から、建物が倉庫になっている事などの事情を知っていて見つかりにくいと判断して遺棄場所に選んだようです。

深夜の移送

 私がこの事件で恐ろしいなと思ったのは、遺棄された場所よりも犯行現場の方です。当時のニュースを読み直してみましょう。
  当時は実名も報じられていますが、この記事では引用せず伏せます。

岡山県笠岡市の食品会社倉庫から香川県三豊市の無職、〇〇〇〇(被害女性)の遺体が見つかった事件で、岡山県警は28日、同居していたパン製造販売業の〇〇〇〇(加害男性)=死体遺棄容疑で逮捕=を殺人容疑で再逮捕した。
(「日本経済新聞」2012年9月28日より引用)

 そう、この事件は岡山県ではなく香川県三豊市で発生したのです。
 事件後すぐは遺体をどうこうする事もなく放置していましたが、事件が起きたのは残暑厳しい9月です。すぐに遺体の腐敗が始まり、「異臭が激しくなってきた」のです。
 ここに至って初めて遺体の遺棄を考え、選ばれたのが笠岡市の工場でした。
 そして異臭を放つ女性の遺体を車に乗せると、笠岡市まで移動して遺棄に及びました。その距離は約100㎞です。

 何かのはずみに人を殺害してしまう事もあるかも知れません。しかしその遺体を車に積んでそれだけの距離を移動する心境は全く理解できませんでした。



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『当時の遺棄現場周辺』






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