『死者にご機嫌伺い』
墓のお供えが食べられないのは不吉!?
岡山県の北西部の一部に、死者を埋葬した後のお供え物が野生動物に食べられないのは不吉であるとする地域があります。
死者が不機嫌な為にそのような事が起こると考えられたのです。
もしもそのような事が起きた場合は、取神離しと呼ばれる儀式を行いました。
墓石の下に鎌の刃を差し込み、死者が何が原因で不機嫌になっているのかを聞き出したのです。
原因は…?
取神離しによって聞き出した不機嫌の原因は、どのような内容だったのでしょう。
実は余り深刻なものではないケースが多かったのだとか。
大抵は埋葬の際に一緒に収められる副葬品への不満だったそうです。
天国へ行って「あれがないじゃないか!」と不機嫌になっていたのですね。
現在ではお供え物が野生動物に食べられてしまうことの方が好ましくないと考えられがちですが、野生動物が食べることが自然であると考える。
古き良き時代の風習です。
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画像:『お墓の愚痴』
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