『阿智神社・万屋正兵衛の灯籠』
万屋正兵衛の灯籠
倉敷市の阿智神社に京都の万屋正兵衛の名前が刻まれた立派な石灯籠があります。
普通なら「さすが阿智神社は京都の商人からも寄進を受けているのだな」という話なのですが、この灯籠に関しては少し異なる事情があります。
この灯籠は万屋正兵衛の意思で建てられたものではありません。
更に本人もここに自分の名前を刻まれた灯籠がある事は恐らく知らないであろうと考えられています。
経緯
実際に石灯籠を建立したのは倉敷の商人です。
彼は商売を始める際に京都の万屋正兵衛にお金を借りていました。
ようやく商売が軌道に乗ってきたので、京都へお金を返しに行きました。
しかしその頃には万屋正兵衛は商売が傾いてしまったのか、行方不明になっていて返済が出来ませんでした。
そこで商人は万屋正兵衛の名前で阿智神社に灯籠を寄進することで、返済の代わりとしたのです。
関連リンク
画像:『実際の灯籠』
写真撮影:岡山の街角から
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