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元号

かつての定番、元号地名

かつての定番、元号地名


 かつての日本では明治、大正、昭和といった元号から採った市町村名がよく見られました。
 明治の地名は町村制が施行された明治22年以降に一気に増えました。
 大正、昭和の地名はそれぞれ改元直後の時期に誕生する例が多く見られます。町村制のような制度の新設や改元に合わせて地名とする事が多かったのです。

 ちなみに全国の明治、大正、昭和を冠した市町村の多くは昭和の大合併の際に消滅しました。(※昭和の大合併は昭和28年の町村合併促進法に伴う合併で、同36年までの間に多くの市町村合併が行われた)
 更に平成の大合併を経て、現在(執筆時2024年)では市町村で明治、大正を採用する自治体は無くなり、昭和に関しては1町2村が残るのみです。

※町字に関しては明治、大正、昭和ともに全国に多く残されています。
 

平成以降の変更


 かつては地名の作り方として定番と言っていいほど多く見られた元号の地名ですが、平成の時代になってから大きく変化しました。
 実は平成を名乗った市町村は存在しません。(※町字は除く)
 数多くの自治体が合併した平成の大合併の際にも、平成を市町村名に掲げた自治体は無かったのです。

 そもそも昭和村、昭和町は数多く誕生したものの、最後に出来たのは群馬県昭和村の昭和33年です。元号を市町村名とする流れは昭和の中期ごろまでに終わっていたのでしょう。
 平成に関しては町字でもそれほど多くはありません。
 これは平成の次である令和も同様で、令和を名乗る市町村は存在しません。再び元号を地名とするブームが訪れる日は来るのでしょうか。


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